狐火の家

 女性弁護士青砥と泥棒(?)探偵榎本の迷コンビが密室トリックに挑むシリーズ第二弾。本書は短編集。本格的な密室ものからおちゃらけているものまで様々。
なかでも『盤端の迷宮』は今話題(?)のコンピュータソフトを使って将棋でカンニングするというもの。初出は『野性時代』2007年11月号なので、ソフトの強さは終盤はプロ棋士を凌ぐが序中盤はまだまだという設定。本書のカンニングの仕方は協力者がパソコンソフトを使い、携帯電話で結果を暗号で知らせる方法を取っている。今やスマホ一台でこっそりカンニングできるのだから10年経たずにずいぶん進歩したものです。

狐火の家 (角川文庫)

狐火の家 (角川文庫)